低用量ピルのお悩み解決講座
低用量ピルの成分を詳しく解説

女性が気になる低用量ピルの有効成分を詳しく解説しています。

有効成分の詳細解説

低用量ピルは、人工的に合成されたエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲストーゲン(黄体ホルモン)の合剤のうち、錠剤中のエストロゲンの含有量が50マイクログラム未満のものを指します。

低用量ピルで卵胞ホルモン剤として含有されているのはエチニルエストラジオールで、販売されているほぼすべての製品で共通して用いられています。

エチニルエストラジオールは、単体でも男性ホルモンの濃度を低下させる抗アンドロゲン薬として前立腺がんのホルモン療法で用いられています。 また、乳がんの治療においても性腺刺激ホルモンの分泌を抑制して、エストロゲンの濃度を低下させる目的で用いられています。

ただし、乳がんについては閉経後かつ末期のもので、男性ホルモン療法で抵抗を示した場合のみに用いられ、それ以外の乳がんの患者に対しては病状の進行が促されるため用いられません。

一方、低用量ピルで黄体ホルモン剤として含有されている成分は、製品の発売時期によって異なります。

低用量ピルが登場した当時は、錠剤中にノルエチステロンと呼ばれる成分が含まれていました。ノルエチステロンは単体では、月経困難症や卵巣機能不全の治療で用いられています。

これらの疾病の治療では5~10mgを体内に投与しますが、避妊目的で用いられる場合に錠剤に含まれる量はずっと少なく、0.5~1mg程度となっています。

1960年代に入ると、新たにレボノルゲストレルと呼ばれる成分を黄体ホルモン剤として含有したピルが発売されるようになりました。

レボノルゲストレルはノルエチステロンより作用が強く、この成分が考え出されたことによりエチニルエストラジオールとの合剤として用いる際に少量でも十分な避妊効果を出せるようになりました。 レボノルゲストレルは単体でも、緊急避妊薬の成分として用いられています。

1980年代には、デソゲストレルという成分が新たに開発され、ピルに含有されるようになりました。

レボノルゲストレルは不正出血が出にくい分、アンドロゲン作用が起きやすくなる欠点がありました。 ですが、デソゲストレルは含有量が0.15mg程度と少ないながらも、アンドロゲン作用の発現を抑えながらレボノルゲストレルと同じかそれ以上の避妊効果を得ることができます。

近年、新たに合成黄体ホルモン剤として開発された成分はドロスピレノンです。この成分は今までピルに使用されてきたどの黄体ホルモン剤よりも作用が強いです。 なので、血栓症にかかるリスクがありますが、にきびや吹き出物、むくみなどは従前の黄体ホルモン剤より起こりにくく、これらの発生を抑えながら避妊に取り組むことが可能です。